H24年度「ハイテクセミナー 種探し&未来技術を語る」シリーズとして、『電気自動車の量産技術と将来動向 ~車両、バッテリー、モーター~』が開催されました。
講師に、日産自動車株式会社 車両生産技術本部 先進車両生産技術部 エキスパートリーダーの 岸田 郁夫 様をお招きしました。
NISSANの電気自動車について、経営戦略からキーデバイスの生産プロセスまで、ビデオ映像も交えて、下記に沿ってご講演頂きました。
序)ゼロエミッションに向けた経営戦略
1)NISSANの電気自動車の魅力
2)EV普及に向けた取り組み
3)LEAF車両生産
4)モータ、インバータ生産
5)リチウムイオンバッテリーの開発とグローバル展開
6)バッテリ生産技術の取り組み
まずは、地球温暖化、石油資源の枯渇に対応すべく、「ゼロ・エミッション車」と「クリーンエネルギー製造」を目指した日産の経営マネジメント「NISSAN POWER 88」の取り組みについてのお話しをお聞きしました。
また日産LEAFの概要説明と、EV普及に不可欠な充電インフラや将来のスマートコミュニティ構想への対応についてのご紹介もありました。
そしてガソリン車からEV車への変化として、パワートレイン部が電池、インバーター、モーターに置き換わるため、その品質保証、電気系の安全確保、混流生産方式といった新しい課題に対する対応が必要になり、それらについての取り組みをご紹介頂いた。
またキーデバイスである新開発ラミネート型リチウムイオンバッテリーについて、材料、構造、生産プロセス等を実物サンプルも見ながら、ご説明頂きました。
バッテリーのグローバル生産は、国内で「グローバル標準ライン」を確立し、これを海外量産工場にコピーすることにより、高品質で安定した生産の実現を目指されています。
またそのシステムを稼働させるための現地人材を育成するグローバルトレーニングセンターの紹介もして頂きました。
今回は、電気自動車のものづくり全般について、網羅的に学べる良い機会となりました。